新宿マッドvia日本映画専門チャンネル

若松孝二の1970年公開作品。

■やっと『新宿マッド』を語れる段取になった。新宿でフーテンをしていた一人息子を殺された郵便配達夫が、息子の死の理由を尋ね歩く。新宿の若者を拘まえては「新宿マッドを知りませんか」と訊く。新宿マッドこそは、息子を殺害した若者集団のボスらしかった。
■配達夫が目撃するのは、アパートでも公園でも所構わず抱き合う若者たち。乱交、売春、シンナー…。父は息子が崇高な革命理念の為に死んだと思いたかった。だが、どうやら息子はこうした若者たちと同類だったらしい。かくして最後に、父は新宿マッドと対決する。
■配達夫を前に、新宿マッドは崇高な「解放の理念」を語る。それが「自意識のぷよぷよ」に過ぎないことを配達夫は暴いていく。お前たちに生活者の何が分かる。生活者が金の為に行動することの何が悪い。訛ある言葉で訥々と語る配達夫は、若者たちを完全論破する。
■論破された挙句に暴力に訴える若者たちは、身体力でも配達夫に圧倒される。だが配達夫は若者たちを赦す。そういう息子(たち)を育てたのは取りも直さず生活者である自分(たち)だと独り言を呟きながら。悪いのは自分である、悪いのは自分である、と──。
ああ、懷かしき『新宿マッド』よ…… - MIYADAI.com Blog

自分はもうちょい後になるが、懐かしい新宿の風景です。
つのだひろ/陳信輝/石川恵/柳田ヒロによる、音楽がカッコイイです。BASSが加部正義になると「フード・ブレイン」か。角田ヒロが出演してるらしいので再チェック。